屋根のない吹抜きは竪穴区画になるのでしょうか。

コートハウスの中庭に屋根がないのであれば、竪穴区画になりません。ただし中庭に面する窓が、隣地境界線から1階で３ｍ、2階以上で５ｍ以内であれば、開口部を防火設備にする必要があります。また用途地域と中庭の広さによって、開口部が採光上の窓になるかどうかは違ってきます。防火設備になっても、耐熱ガラスで認定された窓であれば、ガラス張りの窓に出来ますが、認定された面積以下になります。

いずれにしてもご希望の条件を満たすボリュームプランが必要と思いますので、ご用命いただければ作成できます。住所と敷地図をお送りください。お気軽にご依頼ください。

Sumika 　麻布ジプシー様　
お問合せ：屋根のない吹抜けは竪穴区画になるのか？

問合せメールを拝見しましたので、当方が思う１つの意見をお伝えします。
ご紹介された工務店の方とご相談下さい。

応答：外気に開放された中庭で屋根のない「貴方のいう吹抜け」は、外部空間であって竪穴区画とは言いません。
但し、その中庭に雨を避けるために大きなガラス屋根（＝アトリウムなど）を計画する場合（吹抜け空間に蓋する場合）には、「貴方のいう吹抜け」は竪穴区画になると予想しますので、具体的詳細については最寄りの行政（都・区役所など）の建築指導課に相談されますよう希望します。（法文解釈の判断は、各行政によって判断が違います）

・ガラス屋根（吹抜け空間に蓋をする）などを計画する際の予想される主なチェックポイント

１．屋根としての耐火性能の確認（ガラス・梁などの支持材・フレーム等の仕様、認定品等の有無など）
２．吹抜け空間となった場合のその排煙処理と、その吹抜け空間に隣接する居室の取扱の確認
３．省エネ適合判定を満たす屋根の要件確認（断熱性能・ペアガラスの検討など）


くろふね建築研究所　杉原　生広

麻布ジプシーさま

初めまして、アトリエシーユーの竹石と申します。
大田区の設計事務所です。

今回のご質問ですが、
竪穴区画の該当条文に「吹抜けの部分」とありますので、分かりにくいですが、あくまでも縦方向の延焼を防ぐための区画ですから、外部である中庭は該当しません。

今回のケースではあまり考えられませんが、中庭の吹き抜けに直通階段が組み込まれているようであれば、それは竪穴区画となり、そこにある開口部は遮煙の防火設備が必要になります。

中庭を囲う壁は、今回耐火構造になると思われますので、そのような防火壁によって、延焼ラインが遮蔽された開口部（窓）は、防火設備にする必要はありません。

少し難しい法解釈や構造、間取りなどを考えていらっしゃる場合は、建築士のいない工務店よりも、専門である設計事務所に相談された方が間違いないと思います。

株式会社アトリエシーユー一級建築士事務所
竹石明弘

麻布ジプシー様

初めましてトートアーキテクツラボ 安田と申します。

屋根のない吹き抜けとおっしゃっておりますが、中庭は吹き抜けではないので、竪穴区画はかかりません。なので、特定防火設備にする必要はありません。
ただし、延焼ラインにかかって入れば、防火設備である、耐熱ガラスか網入りガラスにする必要があります。

なお、ご質問とは違いますが、４階建ということで、４階に居室がある時は中庭ではなく、階段や吹き抜けに竪穴区画がかかり、特定防火設備が必要になります。かなりごつい鉄製の扉が必要になってきますので、ご注意ください。

その辺りをわかっていない設計や工務店だと、結果、すごいことになりそうな気がします。
（経験則で、不動産付きの工務店はわかっていないことが多いです。）

もし、ご興味ございましたら、ご連絡ください。