北海道の田舎で築42年の住宅をリノベーションしてレストランにしたいと考えています。

こんにちは。
お世話になります。
石橋優介建築設計事務所の石橋と申します。
大阪の天王寺の設計事務所です。

こちら偶然この投稿を見つけたのでお返事させていただきます。
丁度、2年前に築60年以上の古民家をリノベーションして宿泊施設にしまして、
その写真を纏めていたところでした。

以下、回答いたします。
・築42年の住宅1階60坪2階30坪の1階部分の壁を取っ払って、レストランしたい。
→面白い計画だと思います。200㎡以上の用途変更は確認申請等の申請が必要となるため200㎡以下の計画にすることをお勧めします。ゆえに丁度1階部分が宜しいかと思います。2階は住居かストッカーになると思われます。

・耐震強度を上げつつスケルトンにする費用の相場。
→既存図がないことと築年数が古いため、耐震強度をどこからどこまで上げるという数値化は困難です。故に老朽部分の補強（柱・梁・基礎）の改修が必要かと思います。
根拠なしに柱を取ったり、剛性を高めるとかえって応力が集中して、構造的に負荷がかかるケースもあります。
スケルトンにする場合は、内部のみでしたら坪2～2.5万円程度は見ておいた方が宜しいかと思います。

・スケルトン状態からの内装と水回りなどの工事にかかる費用。
→用途にもよると思いますが、店舗にする場合でしたら坪50～70万円程度は見ておいた方が宜しいかと思います。（一概には言えませんが、いいものを作ろうとするとコスト高にやはりなってしまいます。私も新築・改修を多くやりますが、今日ではやや予測が難しいところではあります）

・天井に少し雨漏りのシミがあるのが不安要素です。
→雨漏りの可能性もありますね。そちらに関してはドロンなどで屋根を確認しないと分かりかねるところもあります。

・図面もありません。
→改修計画や積算をするうえでは必須だと思います。
　こちらは建築士に現場確認をしてもらって、できる限り精緻に復元図を描いてもらった方が宜しいかと思います。真壁だと思いますので、柱と柱の間を測っていただいてそのモジュールで復元は可能かと思います。

規模からすると「用途変更」による確認申請は必要ないかもしれませんが、
1階部分の主要構造部を触る必要が出てくるようなリフォームですと、
確認申請が必要になります。法適合必須ということです。厄介です。
天井のシミは恐らく雨漏りではなく「獣」ですね。ハクビシンなどの糞尿だと
思います。
店舗の計画にもよります。
古民家ということも無いので、どういった内装を希望するかで費用は
全然違ってきます。内部に壁を設けないで耐震性能を向上させようとすると、
外壁まで裸にして改造しなければならない場合もあります。

コンロもIHなら比較的簡単ですが、プロ用のガス設備を使うなら配管から
やり直す必要もあり、排水も改造の必要があります。
また設備機器も単相200Vでは足りない場合がありますから、引き込みから
改造する必要があります。
要望にもよりますが、新築の方が安いというよりは長い目で見て安いだろう
という結果も有り得ます。

しっかりと工務店なり設計事務所、店舗設計事務所に相談することです。

URBAN GEAR 本多